……あ…れ? 痛くない…? もしかして、感覚おかしくなった? …じゃなくて、先輩が動いた気配さえなかった。 まるで、周りの時間が止まったように… 誰一人として、動いた気配がしなかった。 誰かが息を飲む音がした。 私は、恐る恐る目を開かせた。 目の前には、右手を上げたままの先輩… 何かを見て、怯えている表情だった。 先輩が見てるのは… 私の後ろ…? 神崎さんも、他の先輩も… みんな後ろを見ていた。 私は、ゆっくりと振り返った。 ,