「最近出てきたから、気にはなってたのよね」 「しかも、成弥と登下校してたじゃない?」 「初めにこっちやろっかぁ?」 「賛成。 ちょっと顔貸してね?」 「大丈夫。 そこまで不細工にしないから…」 じりじりと近付いてくる先輩。 私は後退りしようとしたが、神崎さんの手が逃がそうとはしなかった。 目の前に来た先輩は、満足そうな笑みを浮かべて、右手を上げた… …もうダメだっ!! そう思って、とっさに目をつぶった。 ,