私の考えていることが分かったのか、栞は慰めるように言った。



「しょうがないよ、生徒会忙しそうだし」

「うん…」

「あっ!!」

「どうしたの?」



私は、急に声をあげた栞を見た。



「浴衣買いに行きたいんだけど…
陽菜、どっか空いてない?」

「そっか!
私も買いたいなーっ
土日ならいつでもいいよ!」

「分かった、ありがと♪
あとで話そうね」

「うん♪」



そっか…

浴衣、かぁ…


私の持っている浴衣は、パステルピンクの浴衣だった。


中学生に間違えられるし…


買い替えたいって、思ってたんだよね!!


九条君にあんなこと言われたから…

あんまり恥ずかしいのは着たくないなぁ…




私はそのまま、浴衣のことで頭をいっぱいにして、放課後まで待った。




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