「例えば?」
「…え?」
「その問題、とやらを是非とも具体的にお聞かせ願おうじゃないか。」
俺にはわからないからね、そう零して霧島くんは「早く言いなよ。」安心(?)の俺様王様ぶりで、どうやら(私の了解も得ずに)聞く態勢に入った模様。
しからば致し方ない、と「具体的にですはね…!」腹をくくっていざ話さんとした──刹那。
「尼崎サンが嘘を吐くかもわかんないし、よく顔を見ておかないとね。」
グイっと、乱暴に親指で顎を掬われる。
私よりも頭ふたつ分くらい高い霧島くんの目線に合わせることは、想像以上に苦しいものだった。
気管が狭まってるのか、こ、呼吸がしにくい…!

