なにさ、まったく。
ひとの時は『さあ、一言一句漏らさずに言ってご覧?』なんて、根掘り葉掘り聞かなくちゃ気が済まないくせに。
それが対・霧島くんの悪口でも、だ。
(勿論その後には霧島くんによる『謀反を働くような奴隷には"調教"が必要だな。』バイオレンスな"調教"が待っているのである。)
よほど不満な顔でもしていたのだろうか。
少し低い声で霧島くんは言う。
「詮索するのはあまり頂けないな。」
はいはい、そうですね。
…言われなくてもわかってますよ。
「君は難しいことをあまり考えないほうがいい。」
つまり馬鹿は余計なことを考えるなと。
そういうことですよねわかります。
まあ、
いついつの時代だって、所詮、奴隷は奴隷。
天と地がひっくり返りでもしない限り、ご主人には逆らえませんものね。
下手な真似をしようものなら即刻打首、ですよね。
(ああ、想像できる。)(…さすがにここまではいかないと思うけれど。)

