「───…はい、
もう気が済んだよね。ということで今から30秒以内によろしく。」
「な、ちょっと、」
あまりの変貌ぶりに、「はいはい、待ったなし。」一度気の抜けた私はそう早々と対応することができなかった。
さすがに嘘でしょう、とかは思わなかったけれど。
(だって、相手はあの霧島くんだもの。)(…なんでもありだ。)
「俺は誰かさんのせいで待ちぼうけをくらって、今機嫌がわるいんだ。わるいとは思ってないけど、君の話なんて聞いてられないよ。」
「は、ちょっと、」
「そうだな、今の気分だといつもの明治のやつじゃなくてサントリーのやつが飲みたいな。─…あ、
勿論、遅れたらどうなるかわかってるよね?」
「え、ちょっと、」
「はーい、いーち。にーい――」
このどこまでもマイペース、もとい俺様ペース。
どうにかならないかなあ。

