ダブルハーツ


「上村ちさとのことです」

「上村さん?」


彼女たちの目を盗み、視線を廊下側へ向ける。
前入口の上村ちさとの席はまだ空席。


「いつも学校ギリギリにやってくるでしょ?」

「そ。私あまり気にしていないから」

「彼女きたと思ったら直ぐに机に突っ伏して――おかしいと思ったんです」

「仲根さん、あまり仲良くしないほうがいいですよ」

「彼女、デリヘルをやってるんですって」


嫌な思い出が頭をよぎる。