ダブルハーツ



窓際の席を選ぶや否や、悔しいほど私の好みのドリンクまで覚えていて自分のアイスコーヒーと共に注文した。


「元気にしてる……ようだね」


「……」


あの昔の爽やかさはどこへやら。
襟足が肩につくくらい伸びきっていている髪の桐人さん。
私に遠慮がちに声を絞って――いやそれくらいのボリュームしかだせないのか――問いかけに、無言で返した。


「用は何ですか?」