「それにしてもあの家か…
懐かしいなぁ……
またここに戻ってこれて」

「えぇ…
でもこの子にとってははじめての…新しい家なのかもね」

そう言いながらあの子が可哀想、と母は感じた。

海里はそんな母の考えていることなど知らずに眠り続ける。
そう。
あの少女の思いも知らずに…