海里が眠りについた頃
まだ眠らない一人の少女がいた。

たった一人愛しい人を想いながら起きていた。


「海里が、理穂を……」

そう呟いた。

一粒の雫が頬を伝った。

やっぱり、本当に忘れ…ちゃったんだ……。