「これでもう完全に海里は……」 私は俯く。 龍の腕の中で。 そこで龍が思いがけないことを口にした。 「それで海里はもうあいつの所へ行ってしまう。 もう長いこと思い続けてきた結果なんだ。 お前はよく頑張ったじゃないか。 もう、諦めても良い頃 なんじゃないか?」 「え?!」 あの龍からそんな言葉が 出るなんて思わなかった。