初恋ノ詩 1



「これでもう完全に海里は……」

私は俯く。

龍の腕の中で。

そこで龍が思いがけないことを口にした。

「それで海里はもうあいつの所へ行ってしまう。
もう長いこと思い続けてきた結果なんだ。

お前はよく頑張ったじゃないか。
もう、諦めても良い頃
なんじゃないか?」


「え?!」

あの龍からそんな言葉が
出るなんて思わなかった。