「あらまあ、莉衣沙彼氏さん?」

 「はい、彼氏の宇佐美龍一です」

 『いやいや違うから!!』

 「まあカッコイイ人ねえ」

 「お母様もお美しいですよ」

 「あらお世辞が上手いのね」

 「いえいえ!俺の母親より何十倍も美しいです」

 『…』

 あのー…あたしの存在

 忘れてない??

 お母さん、調子乗ってるでしょ!!

 龍、おだてすぎだから!!

 「ところで龍一くん、何の御用?」

 「あ…今から公園デートなんです!」

 『デートなんかしないし!!』

 「そうなの…莉衣沙、いってらっしゃい」

 おいおい…

 正気かあんたは?

 自分の子供をそんな簡単に

 こんな人に手渡すのね…