親父が、心和を抱きあげようと している。 その役目は俺の仕事だ。 たとえ親父でも譲れない。 俺は、心和を抱きあげると涙 が頬を伝い落ちる。 情けないよな。 俺、泣いてるよ。 男は、親父達が連れて行った。 かなりボコボコにしたそいつの 顔は腫れあがっていて原型がない。 さて、親父たちに悪いことしたな。 いくら相手が、最悪な奴でも、 理事長の息子が暴力振るった事が 問題にならなければいいが。 冷静のなった俺はふいにそんな事 を考えていた。