俺は、心和が引きずられていっ た方向を必死に探した。 気持ちだけが焦って、検討が つかない。 心和を連れ去った目的が、俺が 考えてる事なら、どこなら一目 につかない。 考えるんだ。 考えろ!! 俺は自分に言い聞かせた。 時間がないんだよ。 おかしくなりそうだった。 その時だった。 ガタって大きな物音がしたんだ。 体育館倉庫だった。 俺は、慌てて駆け寄った。 その時だったんだ。 心和の俺を呼ぶ叫びが聞こえ たのは。