突然の展開に俺は正直驚いて
いた。

心和への想いに気付いたその時
から、俺はその想いをひた隠し
にして過ごしてきたのだから。

それほどに、心和を失う事が
怖かった。

俺がつき進むことで、心和に
拒否されることを恐れてしまった。


一番近くにいるはずの心和が
一番遠い存在だった。

それなのに、なんなんだ。

親同士もクソもない。

勝手に、俺たちのこと決めや
がって。

こんなふうに、俺が望んでたように
、心和が手に入るんだったら
俺の今までの苦労はなんだったんだ。


俺は、後悔とはちょっとちがう。
でも限りなくやりきれない想いに
支配されていった。