午後になって、校庭一面に、
それは舞い落ちた。
生徒達が一斉に校庭に走り出す。
おれは、屋上に駆け上がった。
こんな事、俺は許可していない。
屋上にいたのは、新聞部の生徒
とカンナだった。
「何してる。」
「結城君ここは、わたしが許可
したの。」
「何勝手な事してるんだ!!」
「わたしにだって、わたしなりの
けじめのつけ方があるのよ。」
「何をバラまいてるんだ。」
「これよ!!」
強気に渡されたそれは、号外の
新聞で、祝と大きく書かれている。
あまりにも馬鹿げてる内容に
呆れてしまう。
俺は、その場を放棄して教室に
戻った。
後ろの方で、カンナが名前を
呼んで謝っていたようだったが
振りかえる元気は俺にはなかった
んだ。



