勉強なんてどうでもいい。

１日ぐらいサボってもそのくらいの事で俺の成績が下がるわけもない。

１日が本当に長かったよ。

チャイムが鳴ると同時に教室を飛び出した。

本当ならこのまま生徒会室に向かう所だが今日はちがう。
俺は理事長室に駆け込んだ。
来客中の親父は俺の顔を見て涼しげに笑ったんだ。
怒りを感じながらも他人の前で、ましては来客の前で突っかかるほど子供じゃない。

「彼方そろそろ来ると思ってたよ。お前も座りなさい。」


「俺の用件は後でいいよ。」


「心和ちゃんのお父さん
もお待ちだ。」


「はぁ？」

来客の男が振り向いてニコって笑った。


「心和の親父さん！？どうして？」


　「今朝、彼方君が気になる事
言ってたからね。結城を訪ねた所
だったんだ。」


　「そうなんですか？俺も同じ用件
で、親父のところに。」


　「まぁ彼方も座りなさい！！」

親父が、理事長室のカギを閉める。
緊張で俺は、喉が渇いていくのを
感じてた。