パパが、わたしの手を引き、 誰も居ない所に連れていく。 「どうした。心和が学園で 話しかけるなんて。」 そう、わたしは避けていたんだ。 学園ではパパを。 光田先生を。 でも、今は頼れるのはパパだけ だったんだ。 わたしは、いつもなら、いつも なら彼方の胸で泣くのに。 パパにもたれるようにして 泣き崩れた。 今のこの状況が理解できなくて。 あの家に帰るのが怖くて。