「結城君おはよう。 行きましょう。」 副会長が、彼方の手を引っ張った。 まるで、わたしから彼方を奪い 取るように。 今までとは違う敵意丸出しの 態度にわたしは何もできなかった。 彼方が行ってしまう。 わたしを一度も振り返らずに、 副会長と消えていったんだ。 わたしは、ただただ、その場に 立っているので精いっぱいだった んだ。