やっと通じた…。


なんでこんなに時間かかったんだろう。


俺ってこんなに回りくどい奴だったけ?


自分でもびっくりするくらい踏み出すことに臆病になってた。


あいつが”大嫌い”って言ったとき変に動揺して自分から突き放すようなこと言ってしまった。


そのせいで俺らは”他人”になった。


恋人でも、友達でも、メイドでも主人でもない。


”他人”だ。


他人になろうとあいつは言った。


これはあいつの秘密をバラさない条件とともに約束したことだった。


約束した時はこの言葉がこんなにも切ないものになるなんて思いもしなかった。