女王様はドレスを脱ぎ捨ててメイド服を着た。


嫌そうな顔をしていても心の中は嬉しくて仕方がない。


それを王子に悟られないように必死に嫌な顔をする。


強く抱きしめるその胸に顔を埋めて小さく微笑んだ。



”恋人”という名を裏に刻んで、


新たに始まったメイドとご主人様の主従関係。





だけど今までとは違う。


心が繋がっているから。






問題も不安も山済みだけど二人で乗り越えていきたい。


未来は不安なことばかりだけど翔がいれば…一緒にいてくれればいいんだ。



2人は夕日に染まる海を背に何度も抱きしめあった。





今、この瞬間の幸せをかみ締めて。