「もしもし?綾…どうしたの?」


「やっちゃったよ」


「なにが?」


「…千夏…」


「あんた…まさか…今家にいるの?すぐ行くからね」


5分で千夏は到着した。


由衣も一緒に来た。

「綾!!子供達は!?」


そういいながら子供部屋に入った。


部屋の隅に春陽と2人で怯える桜夜がいた。


由衣は優しくそして力強く


「もう、大丈夫だからね」


そう語りかけた。


「綾…」


千夏が大粒の涙をこぼしながら


私の手の中にある血まみれの包丁を取り上げた。


「あんた…バカだよ…なんで?…なんで?」


やっと…


自分のした事に理解ができた


目の前に倒れている夫


「私は…彼を刺し殺したんだ…」


初めはいつものくだらない喧嘩だった。

でも


彼に私の存在を否定された瞬間


何かが音を立てて壊れた


彼に殴られ、もみ合いの末に


私は…彼を刺していた。


後は何故千夏や由衣が来てくれたのかわからない。


「綾がメールくれたんだよ」



たすけて…って