「でも、私は多分ケンカするたびにこの事言って責めると思うよ」


「仕方ないよ…」


「そう」


思えばこの時に別れていれば、このあとの人生


また、違う道があったのかもしれない…

「仕事、これからどうするの?年齢的に難しいだろうし、上手く見つけた所で始めからじゃ嫌でしょ」


「とりあえずさ、相田さんが今コンビニやってるじゃん。そこで仕事教えてもらって俺も独立しようと思う」


「資金はどうすんの?うちにはそんなお金ないよ」


「まあ、親に借りるしかないよな」


「また親頼み!?」


正直この3年間彼の親子関係は私にはあまりいい印象がない

息子から子離れ出来ないお母さんと


何かあると直ぐ親を頼る夫は


今まで、親と極力関わらないで生きてきた私には理解しにくかった


きっと、山本家がごく普通の家族なのかもしれないけど


息子にベッタリな母親を頼りきってる自分の夫は


正直


情けない


「本気でやるならお金半分都合つけるよ」


「どうすんの?」


「少なくても、キチンとした仕事してるのは私だし、銀行で相談してみるよ」