店を出ると外はもううっすらと明るくなっていた。


店の外には彼らのファン(?)らしき女の子達が沢山待っていた。


「行こうか」


「うん」


駅を越え反対側に歩き出した。


「ねえ、あれってなんなの?」


「あれ?アフター待ちでしょ」


「何それ?」


「アイツらの彼女とか、前にちょっと手出しちゃって付きまとわれてたり」


「そう」


「良く店の前で、女の子達が乱闘してるぜ」


「みんなもっと上手くやろうよ」


「まぁ 俺はそういう事ないけどね!不器用だから(笑)」


「そうなんだ、ところで何処行くの?」


「ここ」


小さなセルフサービスの定食屋さん


「へぇ…こんな時間に定食屋さんがやってるんだぁ」


「この辺は夜の店が多いから、俺らみたいなのが沢山いるんだぜ」


「そうなんだぁ」


「何食べる?俺は…魚と…最近煮物食ってないしなぁ…」


「本当、夜の人らしくないよね」


「そお?ま、綾ちゃんのほうがよっぽど夜っぽいけどね(笑)」


「もぉ!」



「綾ちゃん」



「ん?」



「おかわり自由だから」



ぷっ(笑)



「わかったから(笑)」