キ-ンコーンカ-ンコーン---・・・
「あー・・・チャイム鳴っちまったから、授業終わりにするぞー。」
先生の、なんともだるそうな声で、日直が「起立、礼」と号令をかける。
「ありがとうございましたー」と挨拶をすると、教室からは退屈な授業から解放された、気の抜けた声が漏れる。
「ゆーいかっ、帰ろ!」
亜紀ちゃんに後ろから勢いよく抱き着かれる。
う・・・ちょっと苦しい・・・。
「う、うん・・・分かったから、離してくれないかな・・・?」
「じゃあ早く帰ろ!駅前に新しいクレープ屋が出来てたから行こうよ!」
亜紀ちゃん・・・パワフルだなぁ・・・。
