「いたいよ〜」

更に大きな声で泣き出した由美にまた、良子の手があがった。

「うるさいなあ!泣くようなことちゃうやろっ!」

由美が泣けば泣くほど、良子の手は由美に向けてあげられた。

「泣くぐらいやったら、最初からするな!」

ごめんなさい、と泣きじゃくる由美に、良子は冷たく言い放った。

「風呂場で反省してきなさい」
「ほら、早く行けっ!」

その口調に怯えた由美は、渋々と風呂場へ向かった。