「あと少しぃぃぃ!!」



並木道を抜ける寸前
気配を感じ足を止める



「…………何?」


不安を押し殺し
振り向く


しかしそこには
何もいなかった



「気のせい…?」


再び歩き出そうとした時


『見つけた……』


確かにそう聞こえたのだ



「誰なの!?」

結衣花はひたすら
周りを見渡す



だが人影すら無い



「なんなのよぉ…」


怖いしなんかいるし
幽霊だったりして…