考えるだけで嬉しさが
顔に出てしまう


あたしは小学2年生
の時に両親を
交通事故で亡くし
施設で育てられた


最初は辛かったけど
施設の皆は優しくて
新しい家族が出来た
みたいだった


「雨なんてついてないなぁ」

今日は部活で
帰りが遅くなって
しまったのだ


「げっ!!!」


最悪…
こここんなに
暗かったっけ



あたしは先に続く
真っ暗な並木道を
目の前に立ち止まる




ゴクン…



唾を飲んで意を決めて
全力疾走をした



「怖くなんかないぃぃ!!」


傍から見れば
こんな事を叫びながら
全力疾走する彼女が
1番怖いだろう