「おぉ!お前これの
良さが分かるか?
さすがだな」


空夜君も嬉しそうに
咲矢と会話している




ありえない…
あはは……





「そんな事より!!
空夜君を置いていけない!
一緒にいる…
一緒に戦う…」




だって……
あたしがアベルに
狙われてるのに
関係の無いみんなが
傷つくの嫌だから…




「お前には何も出来ないだろ
これはお前の為じゃねぇ…
俺の仕事だ
足手まといだから
さっさと消えろ
流れ弾に当たり
たくなきゃな」





表情は見えない
空夜君は後を向いていて
大きな背中しか見えない





でも…
声が冷たい…
出会った時と同じ
冷たい声だった






「…空夜…君……」



そんなに冷たかった?
あんなに暖かい声が
凍ったように冷たい




「行け…咲矢………」




空夜君の声に
咲矢は走り出した