奏汰が考え事なんて珍しい。




いつも考える前に行動するのに。






そう思って奏汰を見ると、眠そうに外を見てた。





カッコいいなぁ…。





って、あたしバカ…。






「なに見とれてんの。」

「…見とれてないもん…!」

「ははは。」






ん?




ってか…。





今って2人きり!?





うわ、今さら緊張!!






「なぁ、楓。」

「なに?」

「お前さ…俺のこと好きだろ?」

「はぁ!?」





いきなりなに言ってんの、コイツは!?






「す…好きだよ?お、幼なじみ。だし…。」

「ちげぇよ。男としてだ。」

「…っ…!!」






いきなり、そんな真面目な顔で言われても…。




あたしが超迷ってた。





その時。




「ん…!」





奏汰にいきなりキスされた。





なにこれ!?





「ちょ…ちょっと、奏汰!?」





唇が離れた瞬間、後ずさる。





「お前なら…彼女で良いよ?」




奏汰がそう言ってニヤッと笑った。




ひどいよ…。





「奏汰なんか!!…知らない…!」





あたしは、涙をこらえて教室を飛び出た。