幼なじみは俺様彼氏

「もちろん、正々堂々とやりますよ。……まさか、年下の後輩相手にセコイ手を使ったりしませんよね〜!!」

「…そうだね。」






ま、セコイ手なんか使えないくらい最高の一枚を撮るからいいけど!!






「じゃ、撮影頑張って。」

「わざわざ言うためだけに来たんですか?」

「近かったから。」

「和さんも…頑張ってくださいね。」





俺に抜かれる前に仕事しとくんだな!!




そのまま和は帰っていった。




…ある意味ヒマなやつ…。





それから自分の撮影をパパッと終わらせて、楓のいるスタジオに向かった。






「こんにちわ〜。」

「奏汰くん!?本物!?」

「どーも♪」

「どうしてここに!?」

「彼女がデビューなんで!!」





俺がそう言うと、スタッフは残念そうな顔をして戻った。





「奏汰。」

「あ、親父。」

「あれ、奏汰クンキャラからいくと、お父さんじゃないの?」

「いいんだ。」

「つか、楓〜…心配!!大丈夫か!?」





アンタこれからしごく人だろ…。




娘を持つ父のように楓を待つ親父。





なんで彼氏の俺よりドキドキしてんだっつの。