木苺の棘

私は、そのまま巽に
抱きついた。

「タツミ
 テレビ、消して」

テレビの音が消える・・・

貴方は、私の背中を
ポンポンと叩いた。

「風邪、引くぞ」

私は、貴方の耳元で囁く。

「抱いて、くれないの?」

「さっきの奴
 知ってるのか?」

感の鋭い、巽

動揺する、私・・・

「知らないよ
 タツミ、何言ってるの
 
 私が知るわけ無いよ
 相手は、芸能人だよ
 
 知らな・・・」

「分かった、分かったから
 もう何も言わなくていい」

抱きしめる腕の力を強める
私の後頭部に、そっと触れる
貴方の手。