木苺の棘

時に見せる、貴方の横顔は
巽に、とてもよく似ていて
私は幸せな気持ちになった

聖夜に、敢さんと巽と過した
最後の日々は

かけがえの無い

思い出になる。

翌朝、私達はホテルを出て
別れた。

敢さんは、最後に

「ありがとう」

そう言い残し、消えた。

その後、彼に逢う事は
二度と無かった。

敢さん・・・

貴方がくれた、大切な思い出
の代わりに、私が失ったもの

それは、漣・・・

漣は、あの部屋で一人きり
帰らない私を想い

深く、深く、傷ついた。