木苺の棘

寂しげな表情で貴方は言う

「アリス、間違えるな・・・」

私の貴方への想いは

愛ではなく、情けなのだ。

私は、敢さんを傷つけた。

謝ろうとした私の声に
貴方の声が重なる。

「ひとつだけ、いいか?」

私は息を飲み、頷いた。

「アリス
 今夜だけ、俺の傍に」

「いいよ」

こうして、私は聖なる夜を
敢さんと過した。

彼と巽と露歌さんの
幼い頃の話・・・

貴方は、たくさんの思い出を
私に聞かせてくれた。

ひとつずつ、紐解いて・・・

幸せそうに語る。