木苺の棘

「アリス、何してる?」

私は、敢さんの体を支える。

「一人での宿泊を断わられたら
 他を探すのは、その体では
 無理でしょう?」

「すまない・・・
 迷惑かけるな」

「迷惑だなんて
 思ってないよ」

これぽっちも思ってない。

私達は、寄り添い
ホテルへ入る。

敢さんの手が、私に触れる。

真赤な手で私の手を必死に
握りしめる、彼の傍から
私は離れることができない。

過ちを犯し、震える彼を
放ってはおけない・・・