木苺の棘

タクシーの後部座席に
並んで座る、漣とチアキ。

疲労困憊のマネージャー
永戸は、助手席で瞳を閉じる

窓の外を見つめる、漣。

囁く、チアキの声。

「タマキ
 取材が終わったら
 真っ先にアリスに
 会いに行ってやれよ」

「ああ、そのつもりだよ」

その言葉に、瞳を開けた
永戸は、漣に忠告をする。

「レンさん、くれぐれも
 警戒してください

 貴方が日本に戻っている
 事は、関係者以外
 誰も知らない
 
 本来なら、外出は控えて
 頂きたいのですが・・・」

「ナガト、誰も知らない
 今だから、アリスに
 逢いに行くんじゃねぇの?
 
 逢わせてやってよ」