木苺の棘

「雑誌関連の
 知人に聞いたんです」

「あの現地取材・・・」

「ごめんなさい
 会いに来るつもりは
 無かったのに・・・」

落ち込む彼女に、目も
合わせないまま、漣は言う。

「悪いけど、帰ってくれないか
 君と話す事は何も無い」

「レンさん?」

「俺の仕事の邪魔
 しないでくれる

 お願いだ」

「ごめんなさい」

その場を離れる、捺。

「イワサさん
 送って行きます」

「いえっ
 一人で大丈夫です」

早く、この場所から
離れなくてはいけない

捺の歩むスピードは
どんどん早くなる。