木苺の棘

敢さんと交わした口づけを

巽、あなたを・・・

私は、忘れる。

「行こう、二人きりに
 なれる場所へ」

「うん」

ゆっくりと過ごせる場所へ

貴方に肩を抱かれながら
歩調を合わせて歩く私は
ある事を思い出して
立ち止まる。

「あっ、待って
 
 鍵、忘れてる」

私は、漣の元を離れ
走って部屋の前へと戻る。

そして、ドアに鍵をかけ
閉まっている事を確認して
また、走って戻る。

そう、漣の元へ

私の居場所へ・・・