木苺の棘

年を重ねた私・・・

彼女と漣を奪い合う事
どうしても踏み出せない。

全てを曝け出して
泣き喚いて貴方に縋る事

私は、きっとできない。

彼女が八重の面影を
持つ事だけが原因じゃない

原因は、他にも・・・

形見・・・

「アリス
 今から逢いに行くよ」

真夜中、貴方からの電話で
私は目を覚ます。

「うん、待ってる」

ついさっきまで、マミちゃん
と飲んでいた私の部屋は
荒れ放題で急いで片付ける。

こんなこと、いつもは
しないのに・・・

この日に限って私は
マンションの下で漣を待つ