木苺の棘

そんな、ある夜・・・

巽は、一人きりで
お店に訪れた。

「お酒・・・?」

「いや、もういい」

何も話さない貴方・・・

私も、貴方の前では
うまく言葉を話せない。

私は、貴方が

少しだけ怖い・・・

時間だけが過ぎて行く。

空になった煙草の箱を
貴方は握りつぶした。

「モカさん」

スタッフに呼ばれて私は
席を立つ。

その手に、貴方が触れる。

「仕事終わる頃
 
 表で待ってる」