木苺の棘

気分が悪くなった私は
ソファーに横になり
漣の話を聞いていた。

八重にそっくりな彼女は新人の
女優さんで漣が出演した映画に
彼女も、ちょっとした役柄で
出ているらしい。

漣が初めて彼女に会ったのは
映画のスポンサーが主催する会
での事で、撮影中に絡みは無い

「たった一度、数分だけ会って
 俺達のファンだと聞いた

 その時、確かに、この俺も
 彼女が八重に似ていると
 そう、思ったよ」

「似てるなんてものじゃない
 彼女はヤエ、そのものだと
 ヤエを知る人達なら
 きっと、皆、驚くはず・・」

八重が生きていたと
みんなが皆

そう、思うだろう。

私の頬に、触れる漣。

「真っ青な顔して・・・」