木苺の棘

「運転手さん、ごめん
 俺、ここで降りるわ」

「レンさん
 何言ってるんですか?」

「悪い、ナガト
 今日は、ここで」

タクシーから降りた漣は中腰
で、マネージャーの永戸に
そう告げた後、ドアを
勢いよく閉めた。

そして、車道を駆けて行く。

アリス・・・

お前に、もう一度触れたい。

何が、女はパスだ・・・

アリス以外は、パスなのか?

俺は何て、馬鹿な男
なんだろう・・・

「さあ、もう一働き
 しますかぁ?」

「アリス、今日仕事の後
 付き合いなよ」

「マミちゃん、今日は
 御免なさい
 帰って眠りたい」