木苺の棘

二人には

近づかない方がいい。

それなのに、先輩と
私の距離は近づいていく。

部活の友達の家で遊んだ
帰り道に立ち寄った本屋。

大好きな漫画の発売日
本を探していると
聞こえた、先輩の声。

「アリス、お前 
 こんな所で何してる?」

「本、探してます」

貴方は微笑む。

「見たら、分かるよ」

私達は、ほんの少しの間
二人だけで話をする。

「ヤエは・・・
 一緒じゃないの?」

「違うよ」

こんな風に休日に何度か
ばったりと出会って
しまった事がある・・・

偶然が、まるで
運命のように感じられた。