木苺の棘

漣は、私を見つめる。

貴方の大きくて、綺麗な瞳
に私が映る・・・

貴方は不安そうに、私だけを
見つめる。

「アリス
 どうして、泣く?」
 
貴方が、あなたに見える・・・

やめてぇ~。

その叫びは、私が私に
発した、危険信号・・・

私は、顔を両手で覆った。

漣は、巽じゃないよ。

巽の瞳は、漣のように
大きくない。

漣の優しい瞳は、巽の
鋭い瞳とは違う。

アリス、よく見て・・・

よく見るの。

漣は、巽じゃない。