「有名になるなんて
 ほど遠い・・・」

チアキ先輩の声に
たまき先輩の顔色が変わる。

真剣な眼差し・・・

「何年経ってでも
 俺達は
 必ず有名になる」

「ああ
 決まってるじゃん」

・・・・・・

昔、大好きだった人の
夢が叶った姿を見つめながら
懐かしい、その歌声に
耳を傾ける私の瞳は潤む。

田中さんは、問いかける。

「知ってるバンド
 モカちゃん好きなの?」

「いえっ・・・」

私は、頭を左右に振った。