木苺の棘

リラさんが淡々と話すのを
私は、相槌だけを打ち
聞いていた。

「無事、進学校に入学
 高校生になった私は
 気づいたの・・・

『ああ、もう
 先生に逢えないんだぁ』
 そう思ったら、私
 告白してた・・・
 彼もね、私を好きだって」

にっこりと微笑んだ
リラさんの顔色が曇る。

「付き合い出したら
 彼よりも私の方が
 どんどん嵌まっちゃって・・
 私が、彼を束縛した結果
 別れが訪れたの
  
 その後も、彼に未練
 タラタラで過ごしていた
 私の前に、もう一度
 彼が現れた時
 
 彼はもう、お姉ちゃんの
 婚約者だった・・・」

リラさんは、お酒を一気に
飲み干した。