木苺の棘

そこで、お酒に酔ったのか
リラさんが語りだした。

「びっくりしたでしょう?
 本当、オジさんで・・・
 彼ね、中学の頃
 進学の為に通っていた
 塾の先生だったんだぁ」

「あっ、確かに
 先生って雰囲気
 出てます」

「でしょう?
 見るからに体育会系の
 先生みたいな」

お客様と大きな声で話し
笑う、元彼さんの姿を
リラさんは見つめる。

「あのとおり、野蛮で
 全くタイプじゃなくて 
 まさか、好きになるとは
 思わなかった・・・
 
 それが、先生っていう
 魔力・・・肩書きって
 すごくてね
 眼鏡なんかかけて
 難しい問題をパッパと
 解かれちゃうと
 そのギャップに
 この胸がドキドキして
 気づいたら恋しちゃってた」