木苺の棘

「タツミ、捨てた女に
 優しくなんてしないで
 
 子ども扱いは止してよ」

そこへ、巽の連れの女性が
コツコツとヒールの音を
響かせて近づいて来た。

巽の腕に、細い腕を絡ませ
露出した胸元を押し当てて
甘えた声で話す。

「タツミ
 放っておいてあげれば
 子供じゃないんだし
 一人で帰れるでしょう?」

そう言って、たまき先輩が
掛けてくれた上着に触れる。

真赤な爪・・・

「触らないで」

彼女の手を、私が勢いよく
振り払うと、彼女はふら付き
片膝を付いた。

「何するのよ」