木苺の棘

私は、先輩に触れた
唇の端を思いっきり
噛み締めた。

血の味がする・・・

こんな時間に、フラフラと街を
彷徨う私を、男達が見つめる。

雨に濡れて、びしょ濡れの髪
剥がれ落ちた化粧、乱れた
口紅、赤い瞳

下着が薄っすらと透ける洋服
水溜りを避けるピンヒールの
足元がふら付く・・・

男物の上着を纏い
男の元を逃げ出して来た女

優しく肩でも、抱いてやれば
どこへでも付いていく。

きっと、そんな風に
見えているのだろう。

安い女・・・

馬鹿な女・・・