木苺の棘

この後、露歌さんに誘われて
行った芸能人ご用達のBAR?
で、二人きりでお酒を飲む。

「モカちゃん、どうして
 高いお金を払ってまで
 男達が毎夜毎夜
 お店へ通うと思う?

 それはね、お目当ての
 女の子のドレスを脱がして
 その中を覗いてみたい
 味わいたい、俺の物にしたい
 その一身から
 齷齪(あくせく)通って
 くるのよ」

彼女は、煙草を吸いながら
空色のカクテルに浮かぶ
赤いさくらんぼを見つめる。

「そう仕向けているのは、私達
 
 言葉巧みに、男達をいい気分
 にさせてあげる
 もしかしたら、手が届くかも
 しれない・・・と匂わせる
 
 それを焦らしてこその、商売
 
 だからこそ、店の客に簡単に
 体を許してはいけない
 体を捧げたら、必ず
 形成は逆転する」

「逆転?」